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ブログ 社員の力
無垢材の補修
2020.10.01
色々な素材がお直しが可能ですが、補修が難しい素材があります。
無垢材と呼ばれる自然木から切り出した状態の木材です。フローリングや家具、建具など様々なものに使われます。
木そのものの香りや素材感があり、調湿作用があるのが特徴ですが、その分反りや伸縮するといった短所もあります。
先日お伺いした現場では床材にパイン材を使用しており、床をはられてから20年程経過しているとの事でした。ご依頼内容は、床以外の工事中に物を落としてできた凹み傷。
養生はしていたそうですが、床が柔らかいため防げなかったそうです。足触りがよく木の暖かさを感じられるのも無垢材の特徴ですが、キズがつきやすいのがデメリットかもしれません。
無垢材の補修で難しいのは色合わせです。
木目の色味が見る向きによって濃淡が変わるのに対して、色をつけた箇所は変化しないため、〝どこからみてもわからない”といったお直しができません。
また、無垢材は経年によって色の濃さも変わるのでそこにも難易度の高さがあります。
今回は年数が経っていたので経年の色変化は殆ど無いものとして、作業をしました。
パテ自体に色を混ぜて埋める場所に丁度良い色味にして、平出し。色は場所によって木目だけを描いたり、木の節目を描いて、その場に自然に馴染む事を心がけました。
お客様からは「職人芸を見せてもらいました」との嬉しいお言葉を。
無垢材のメリットとデメリットをよくご存知の方だったので、直せる事自体に驚いて頂けました。
(社員M)