前回の続きで、入社当時の自分と今を振り返ってみる。ではなく、ちょっと違う話をしようと思います。

３月２１日、東京ドーム。MLB日本開幕戦がありました。

日本選手として初めてMLBに移籍し、圧倒的な成績を収めたイチロー選手の引退試合でした。

僕が初めて野球を見に行った試合、当時はグリーンスタジアム神戸。オリックスvsロッテ戦でした。

それ以来、僕のヒーローはイチロー選手なのです。阪神淡路大震災のがんばろうKOBE、MLB１年目からの大活躍、言わずと知れたWBC決勝戦、最低５０歳まで現役を続けると話していたヒーローが、このタイミングで引退する…。

正直信じられない思いと、テレビで試合を見ていても感じずにはいられない衰えと…様々な感情が混じり、泣きながら笑いながら試合を見て、その後の記者会見も見ていました。

会見の中で、昔からイチロー選手が言い続けている言葉が出てきました。僕のつたない文章ではなく、原文のまま載せます。

「人より頑張ることなんてとてもできないんですよね。

あくまでも、ハカリは自分の中にある。それで自分なりにハカリを使いながら、自分の限界を見ながら、ちょっと超えていくということを繰り返していく。　そうすると、いつの日からかこんな自分になっているんだ、という状態になって。

一気に高みに行こうとすると、今の自分に状態とギャップがありすぎて、それは続けられないと僕は考えているので、地道に進むしかない。

後退しながら、あるときは後退しかしない時期もあると思うので。でも、自分がやると決めたことを信じてやっていく。

でもそれは、正解とは限らないですよね。間違ったことを続けてしまっていることもあるんですけど、でもそうやって遠回りすることでしか、本当の自分に出会えないというか、そんな気がしているので。」

何かが上手くいかないと時に、誰かと比べてしまいあきらめる。

もしくは、目標を立てるときに高い目標を立てすぎてしまい、結局あきらめてしまう。

そういった経験って僕を含めてみなさんもあると思います。

あれだけの成功を収めたイチロー選手でさえ、誰かより頑張ることはとてもできないとおっしゃいます。

昨日の自分より頑張る、自分の限界をちょっとずつ越えて行く、それを繰り返す。

これはスポーツに限らず、何でもその通りだと思います。

確かに成果はわかりづらく、すごく遠回りに感じると思いますが、それが成功の秘訣なのかなと考えてみてはいかがでしょうか。

『遠回りすることが一番の近道』

昔、イチロー選手と稲葉選手の対談で出た言葉です。この意味を本当に理解できる日がくるよう、僕も努めようと思います。

（社員N）